糖尿病について詳しく知ろう!

糖尿病の基礎知識

糖尿病とは、インスリンというホルモンの効きが悪かったり、量が不足することで血液中のブドウ糖が十分に体の中に取り込まれず血液中にあまり、慢性的に糖の濃度が高いことで様々な合併症を引き起こす病気です。
図は血管内の状態です。

インスリンとは?

インスリンは、血液中のブドウ糖とペアになって、脳、筋肉、肝臓に取り込まれたり、形を変えて(グリコーゲンとして)蓄えたりするなどの働きをして、血液中のブドウ糖を一定のレベルに調節しています。

糖の流れ

健康な人では、空腹時の血糖値は低く、食事をすると一時的に血糖値は高くなりますがインスリンの働きで速やかに元に戻ります。糖尿病の人は空腹時から血糖値は高く、食事をするとさらに上昇し、インスリンは量が少なかったり、効きが悪かったりして血糖値を十分に下げることができません。

1型糖尿病と2型糖尿病

糖尿病の代表的な症状

血糖値が高い状態が続くと脱水状態がおこり、糖尿病の代表的な症状である、強いのどの渇き、大量の飲水、尿量の増加がおこります。このような症状があり、さらにHbA1c6.5%、早朝空腹時血糖値が126以上あると糖尿病と診断されます。ご自身で思い当たる症状はありましたか?

糖尿病の合併症

血糖値が高い状態が続くと血管が障害されて網膜症や腎症、神経障害などを起こし、場合によっては失明や人工透析、足の切断に至ることがあります。また、心筋梗塞や脳卒中なども起こりやすくなります。

糖尿病の治療法

糖尿病はコントロールすることで、合併症の発症と進行を防ぐことができます。
そのためには食事療法、運動療法が二大柱です。まずは、毎日の食事内容を見直してみましょう。運動不足の人はきつすぎない運動から始めてみることが大切です。
薬物療法は血糖値、症状によって内服薬や注射といった様々な選択肢があります。
2型糖尿病では薬物療法だけに頼らず食事・運動療法を続けていくことが重要です。
みんなでがんばりましょう!

糖尿病治療の流れ

健康保険証、これまでに受けた健康診断の結果、現在内服中の薬、お薬手帳、他院からの紹介状があれば、お持ちください

糖尿病治療の流れ

当院は予約制ではございませんので、診療時間をご確認の上、当院までお越し下さい。

  • 受付で問診票を記入していただきます
  • 看護師による血圧、脈拍測定、問診を行います
  • 医師による診察を行います
  • 医師の指示により、検査(身長・体重・腹囲測定・
    簡易血糖測定・検尿検査など)を行います
  • 医師の指示により、食事・運動療法、生活習慣の
    見直しについて看護師・管理栄養士が療養相談を行います
  • 直ちに薬物療法を開始する必要があれば、
    内服薬・注射薬が処方されます

*注射薬の場合は、看護師が自己注射について説明をします

糖尿病の検査

糖尿病は自覚症状がほとんどないため、早期の検査がとても大切になってきます。
糖尿病の検査は、糖尿病の診断に必要な検査、合併症を調べる検査の大きく2つがあります。

糖尿病の診断に必要な検査

血液検査

血糖値 血液中のブドウ糖の値です。食事によって変動します。
HbA1C 血糖値の過去2~3ヶ月の平均値を表します。食事には影響されません。
中性脂肪
コレステロール
クレアチニン 腎臓の機能を表します。糖尿病腎症の発症が分かります。

尿検査

尿糖 尿に含まれる糖です。血糖値が高いほど糖は +~++++ になります。
尿中アルブミン 腎臓が障害されると蛋白の一種であるアルブミンが出て早期の腎症の発症がわかります
尿蛋白 陽性の場合、腎症の進行が疑われます

レントゲン検査

高度な動脈硬化では大動脈に石灰化や蛇行を認めます。
高血圧や弁膜症のため引き起こされる心拡大も要注意です。

心電図

虚血性心疾患や不整脈などを調べます。

眼底検査

眼底カメラで眼球の奥にある血管を写真でとって観察します。
眼科とは違って目薬による散瞳はしないので検査後に見えにくいなどの症状はありません。
散瞳しないため見える範囲が限定される場合があります。
直接血管を観察できるので動脈硬化の様子が良くわかります。
糖尿病性網膜症などでは失明の原因にもなる網膜出血の状態が見えることもあります。

エコー検査

上記検査を診察で虚血性心疾患(狭心症、心筋梗塞)が疑われる場合は、循環器科へ紹介し、心臓カテーテル検査・治療をお勧めすることがあります。条件が許せば冠動脈CT(冠動脈を造影CTで観察する検査)を紹介することもあります。

動脈のつまりをチェックする検査(ABI検査)

血圧脈波検査は、動脈の硬さや、足に繋がる動脈の状態を推測することができます。
検査は、ベッドに横になり心電図電極、心音マイクを付け、血圧を計るのと同じ要領で両手足の血圧を計測し、約4分間で終了します。結果はすぐに出ますので、その場でご説明できます。

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